第２回（最終回）　電気供給業に係るbg大游官方网站税Q&A

　「bg大游官方网站税は、bg大游官方网站活動と地方団体の行政サービスとの応益関係に着目して、bg大游官方网站に課される物税であることを考えれば、bg大游官方网站の活動量を最も端的に表現するものであることが望ましい」（「bg大游官方网站税逐条解説」地方財務協会刊）とされています。その意味では、所得よりは、いわゆる外形的なものを課税標準とすることがより適当であると考えられ、電気供給業などについては、昭和26年以後、一貫して、外形的なもの、すなわち収入金額が課税標準に取り入れられているところです。一方、最近、電力システムをめぐる環境が大きく変わりつつある中、いわゆる10電力会社以外の法人であっても、例えば、太陽光発電bg大游官方网站が多くの企業等によって新規参入されるようになりました。
　ここでは、TKC税務研究所に寄せられた電気供給業についての代表的なQ&Aについて、いくつか紹介させていただきます。

【質問１】

　法人が、太陽光発電をして電力会社に売電していますが、この場合、当該法人が法人bg大游官方网站税の「電気供給業」に該当しますか。地方税法第72条の2第1項第1号ニには、電気供給業とあるだけで、何ら定義がされていません。この電気供給業とは、電気の販売量に関係なく納税義務者になるのでしょうか。
　「電気供給業」は電気bg大游官方网站法に規定されている規模を想定しているのではないでしょうか。したがって、一定規模以下の売電量しかないbg大游官方网站者は、収入金額課税はされないと考えますが如何でしょうか。

【回答１】

　「地方税法の施行に関する取扱について（道府県税関係）昭和29年7月14日自乙府発第122号」（　以下「取扱通知」といいます。）によれば、「電気供給業の課税標準とすべき収入金額とは、原則として、電気bg大游官方网站会計規則による収入（電気bg大游官方网站会計規則の適用がない場合には、これに準ずる方法により計算した収入）とし、電気bg大游官方网站法（昭和39年法律第170号）第2条第1項第10号に規定する電気bg大游官方网站者であるか否かに拘わらず、定額電灯、従量電灯、大口電灯及びその他の電灯に係る電灯料収入、業務用電力、小口電力、大口電力、その他の電力及び他の電気bg大游官方网站者への供給料金に係る電力料収入（新エネルギー等電気相当量（電気bg大游官方网站者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法施行規則（平成14年経済産業省令第119号）第1条第2項に規定する新エネルギー等電気相当量をいう。）に係るものを含む。）、遅収加算料金、せん用料金、電球引換料、配線貸付料、諸機器貸付料及び受託運転収入、諸工料、水力又はかんがい用水販売等の供給雑益に係る収入及び設備貸付料収入並びにbg大游官方网站税相当分の加算料金等原則として電気供給業のbg大游官方网站収入に係る全ての収入を含むものである」こととされています（取扱通知4の9の2）。

　また、「一般に所得課税と収入金課税との両部門のbg大游官方网站を併せて行う法人の納付すべきbg大游官方网站税額は、原則として各bg大游官方网站部門毎にそれぞれ課税標準額及び税額を算定し、その税額の合算額によるべきものであるが、従たるbg大游官方网站が主たるbg大游官方网站に比して社会通念上独立したbg大游官方网站部門とは認められない程度の軽微なものであり、したがって従たるbg大游官方网站が主たるbg大游官方网站と兼ね併せて行われているというよりもむしろ主たるbg大游官方网站の付帯bg大游官方网站として行われていると認められる場合においては、両bg大游官方网站部門毎に別々に課税標準及び税額を算定しないで従たるbg大游官方网站を主たるbg大游官方网站のうちに含めて主たるbg大游官方网站に対する課税方式をよって課税して差し支えないものである」こととされています（取扱通知4の9の9前段）。

　この場合において、「従たるbg大游官方网站のうち「軽微なもの」の判定は、その実態に即して行うべきものであるが、一般に当該bg大游官方网站の売上金額が主たるbg大游官方网站の売上金額の1割程度であり、かつ、bg大游官方网站の経営規模の比較において他の同種類のbg大游官方网站と権衡を失しないものは、これに該当するものとしてみなして差し支えない」ものとされています。

　また、「「付帯bg大游官方网站」とは、主たるbg大游官方网站の有する性格等によって必然的にそれに関連して考えられるbg大游官方网站をいうのであるが、それ以外に主たるbg大游官方网站の目的を遂行するため、又は顧客の便宜に資する等の理由によって当該bg大游官方网站に伴って行われるbg大游官方网站をも含めて解することが適当である」こととされています（以上取扱通知4の9の9後段）。

　なお、「電気供給業を行う法人のbg大游官方网站が所得等課税bg大游官方网站を併せて行っている場合においては、もとより、課税標準の分割計算に基づく課税をなすべきであるが、この場合において両bg大游官方网站部門に共通する収入金額又は経費があるときは、これらの共通収入金額又は共通経費を両bg大游官方网站部門の売上金額等最も妥当と認められる基準によってあん分した額をもって所得等課税標準の付加価値額又は所得を算定するものである」こととされています（取扱通知4-9-5）。

　以上のことから、ご質問にあるような一定規模以下の売電量しかないbg大游官方网站者は収入金課税の対象とならないといった売電量による線引きはしていないと考えます。また、電気bg大游官方网站法のbg大游官方网站者であろうとなかろうと電気供給業を行えば収入金課税の対象となると考えられます。しかしながら、そのbg大游官方网站が付帯的なものであれば通常の所得課税として申告納付することも可能であるということです。

【質問２】

　当社は、甲県において、太陽光発電を行うために、資本金4億円で設立された法人です。当社の定款、登記簿謄本、設立届出書には太陽光発電bg大游官方网站のみが記載されており、甲県にbg大游官方网站税の申告をする予定です。当社の第1期のbg大游官方网站年度においては、発電設備が建設中で売電収入がなかったのでbg大游官方网站税申告書の6号様式別表6の収入金額欄に電力売上高0円と記載して甲県税事務所に申告したところ、売電収入がない期間は電気供給業とは認められないので、所得割、資本割、付加価値割課税で申告すべきであるとの指摘がありました。当社における太陽光発電開始前のbg大游官方网站年度におけるbg大游官方网站税は、電気供給業として収入割課税となるのか、あるいは外形標準課税対象法人として所得割、資本割、付加価値割課税となるのか、いずれが正しいのかご教授ください。

【回答２】

　ご質問の場合について、地方税法上特段の規定はなく、また、地方税に関する取扱通知（道府県税）、行政実例、質疑応答にも見当たりません。となりますと、各団体がどのように判断するかということですが、道府県のホームページによりますと、多くの道府県が甲県と同じ取扱いにしているようです。例を掲げます。

【質問３】

　当社は資本金1億円の株式会社で専ら太陽光発電bg大游官方网站を行っています。第1期、第2期は消費税の課税bg大游官方网站者でしたが、発電は当期（第3期）から開始したため、当期は消費税の免税bg大游官方网站者となります。法人bg大游官方网站税は電気供給業として収入金課税が適用になり、当期から納税することになります。法人bg大游官方网站税の申告においては、税抜きの収入金額を課税標準にするつもりですが、これでよろしいでしょうか。
　なお当社は消費税等の会計処理については税抜処理を行っており、仮払消費税と仮受消費税の差額は期末において雑収入に計上する予定です。

【回答３】

　電気供給bg大游官方网站に対する法人bg大游官方网站税の課税標準とすべき収入金額については、地方税法、同法施行令に規定されているほか、「地方税法の施行に関する取扱いについて（道府県税関係）」（平成22年4月1日税都第16号）には、「原則として、電気bg大游官方网站会計規則による収入（電気bg大游官方网站会計規則の適用がない場合には、これに準ずる方法により計算した収入）とし、電気bg大游官方网站法（昭和39年法律第170号）第2条第1項第17号に規定する電気bg大游官方网站者であるか否かにかかわらず、定額電灯、従量電灯、大口電灯及びその他の電灯に係る電灯料収入、業務用電力、小口電力、大口電力、その他の電力及び他の電気bg大游官方网站者への供給料金に係る電力料収入（新エネルギー等電気相当量（電気bg大游官方网站者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法施行規則（平成14年経済産業省令第119号）第1条第2項に規定する新エネルギー等電気相当量をいう。）に係るものを含む。）、遅収加算料金、せん用料金、電球引換料、配線貸付料、諸機器貸付料及び受託運転収入、諸工料、水力又はかんがい用水販売代等の供給雑益に係る収入及び設備貸付料収入並びにbg大游官方网站税相当分の加算料金等原則として電気供給業のbg大游官方网站収入に係るすべての収入を含むものとすること。」とあります。
　しかしながら、ご質問の消費税額は、そもそもbg大游官方网站収入に当たらないと考えますので、結論としては、料金と併せて収入する消費税の額は、収入金額に含まないところです。